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キュートな笑顔で少年の運命を変える…異色の戦争映画

『ジョジョ・ラビット』(2021)

監督のタイカワイティティとトーマシンマッケンジーGetty Images

監督:タイカ・ワイティティ
原作:クリスティン・ルーネンズ
脚本:タイカ・ワイティティ
キャスト:ローマン・グリフィン・デイビス、トーマシン・マッケンジー、タイカ・ワイティティ、スカーレット・ヨハンソン

【作品内容】

第二次世界大戦下のドイツ。10歳の少年ジョジョ(ローマン・グリフィン・デイビス)は、時の首相アドルフ・ヒトラーが創設した青少年団(ヒトラーユーゲント)に憧れを抱き、その合宿に参加する。ファシスト政権の恐ろしさや、ユダヤ人迫害政策など、ナチスの暗部など知る由もないジョジョ少年。そんなある日、彼は、母・ロージー(スカーレット・ヨハンソン)がユダヤ人少女・エルサ(トーマシン・マッケンジー)を密かに自宅に匿っていることに気づくのだが…。

『マイティ・ソー』シリーズで知られるタイカ・ワイティティ監督が手がけた、少年視点で描かれるエモーショナルな戦争ドラマ。第92回アカデミー賞にて、作品賞ほか6部門でノミネートされ、脚色賞を受賞するなど、興行面のみならず批評面でも成功を収めた。

【注目ポイント】

第二次世界大戦および、ナチスドイツによるユダヤ人迫害という悲劇的な出来事を背景にしながらも、少年の空想をふんだんに交えたユニークな語り口で戦時下の日常を活写した、未だかつてない戦争映画。

ナチスこそが正義のヒーローだと教えられて育った少年ジョジョの価値観を変える、運命の少女・エルサに扮したのが、我らがトーマシン・マッケンジーである。キュートな笑顔と影のある表情を巧みに使い分け、荒波のような歴史に翻弄される少女を見事に演じている。

本作のメガホンをとったのは、トーマシン・マッケンジーと同じニュージーランド出身のタイカ・ワイティティ。巧みな演出によって引き出された堂々たる芝居は、第25回放送映画批評家協会賞にノミネートされるなど、高い評価を獲得した。

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