衝撃のちょい役…日本人名優の扱いが酷すぎるハリウッド映画5選。世界の壁は高かった…ほろ苦いエピソードを徹底解説
世界でのアジア人の扱いは、未だに冷遇されているのが現状である。見た目や言語、文化の違いなど、越えられない壁がいくつもある。それはハリウッドでも同じだ。日本では主演クラスであるにも関わらず、ハリウッドでは酷い扱いを受けている…。そこで今回は、ハリウッドだとちょい役しか任せてもらえない日本人俳優を5人セレクトして紹介する。
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名優の無駄づかい…? 日本では考えられない扱いに賛否
小栗旬『ゴジラvsコング』(2021)
監督:アダム・ウィンガード
脚本:エリック・ピアソン、マックス・ボレンスタイン
出演:アレクサンダー・スカルスガルド、ミリー・ボビー・ブラウン、レベッカ・ホール、ブライアン・タイリー・ヘンリー、小栗旬、エイザ・ゴンザレス、ジュリアン・デニソン、カイル・チャンドラー、カイリー・ホットル、ランス・レディック、デミアン・ビチル
【作品内容】
ゴジラが怪獣の王として君臨し、5年が経過した2024年。怪獣の研究機関「モナーク」が管理する、巨大なドームで覆われた髑髏島では、キングコングが暮らしていた。
そんな中、再びゴジラが人類の前に姿を現す。人類はコングを髑髏島から出し、ゴジラへ抵抗する。
【注目ポイント】
2022年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で主演・北条義時役を演じ、その熱演が話題となった小栗旬。日本でトップクラスの実力を誇る小栗旬だが、ハリウッドではその影を潛めてしまう結果となった。
小栗旬がハリウッドデビューした本作は、『モンスター・ヴァース』のシリーズもの。
前作『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』では渡辺謙が出演し大きな話題を呼んだが、作中で死亡してしまう。そこで新たに日本人を起用したいという制作の意向で小栗旬に出演依頼があったが、小栗は英語を話すことができないため、一度はその申し出を断ったという。
しかし、たまたまロサンゼルスに行く機会があり、話し合いの結果、劇中では日本語を話す設定にまとまり、出演するに至ったという。
だが本作をご覧になった方ならご存知かと思うが、小栗は英語でセリフを話している。
前作で渡辺謙演じる芹沢が英語を話しているのに、今回、その息子の蓮を演じるにあたり、“英語が話せない”では辻褄が合わなかったのだろうか。
小栗は忙しいスケジュールの合間を縫って英語を習得し、撮影に臨んだ。
実際に本作を鑑賞してみると、素人の耳には違和感なく聞こえる…が、やはり本場では付け焼き刃の英語力では通用しないのだろう。世間で言われている通り、日本での活躍と比較して、出番は恐ろしいほど少ない。
少ないだけならまだしも、メカゴジラの中で感電し白目をむいて痙攣している描写には、日本での小栗旬では考えられない扱いであった。
日本人の我々からすれば、「小栗旬の無駄遣い」と思うのも無理はない。
しかし、もともと話すことのできなかった言葉の壁をクリアし、体当たりで挑んだ演技は同じ日本人として誇らしく思う。次のチャレンジに期待したい。