幼さと大人っぽさが同居した作間龍斗の不思議な魅力
順基はアイドルを目指していたが、あっさり夢を打ち砕かれてしまう。(演じる本人はアイドルですけどね!)その恥ずかしさからか両親に嘘をついて数日間学校を無断で休んでいた。万里江からお叱りを受けるも、聞いているんだか、聞いてないんだか…。
心配する友達からのLINEにも反応せず。でも、同級生の原木田れいら(平澤宏々路)のLINEにだけは反応して、「明日には生き返る模様」と返す。なかなかのユーモアである。思春期、反抗期らしい一筋縄ではいかない複雑な思いを抱えている様子。
それでも、ワケあって転がりこんできた祖父、万里江の父・達男に対しては、拒絶反応を示す悠作とは違い、「俺の部屋で寝なよ」と布団を敷いて自分のスウェットを貸してあげる優しい一面も。達男にとっては耳の痛い清美のエピソードをズバッと挟みつつも、達男をすんなり受け入れてあげる。
万里江のカラッとした性格と、理屈っぽい屈折ニートの悠作、その息子らしく、あっさりした一面もあれば、やや屈折気味で、相手が二の句が継げなくなるような言葉を挿し込むことも。素直じゃないように見えて実は素直だったり、子どもっぽさもあるけど妙に冷静で大人びていたり。順基からは、大人に囲まれながら育った幼少期時代、そして自分の人生に納得がいっていない“もがき”を感じるのだ。