あってもなくてもどっちでもいい!
本筋と関係ない監督のこだわり
『ゾディアック』(2007)
ジェイク・ギレンホールの腕毛
上映時間:157分
監督:デヴィッド・フィンチャー
脚本:ジェームズ・ヴァンダービルト
キャスト:ジェイク・ギレンホール、アンソニー・エドワーズ、マーク・ラファロ、ロバート・ダウニー・Jr.、ブライアン・コックス
【作品内容】
1969年、サンフランシスコ。自らを“ゾディアック”と名乗る男による連続殺人事件が発生し、犯行を告白する手紙が新聞社に届く。
手紙を受け取ったサンフランシスコ・クロニクルの記者ポールは、同僚の風刺漫画家ロバートと事件の解明に乗り出すが、事件の闇に迫るうちに徐々に運命が狂わされていく…。
【注目ポイント】
本作は、デヴィッド・フィンチャー監督による実話をもとにしたサスペンス作品。ポール役をロバート・ダウニー・Jrが、ロバート役をジェイク・ギレンホールが演じている。
本作の注目ポイントは、ギレンホールの「腕毛」だ。クライムサスペンスの常連として知られるジェイク・ギレンホールだが、フィンチャーは、「きれいすぎる」と思ったらしく、ポストプロダクションで腕と指の関節に毛が追加されている。
ただ、正直この腕毛、ギレンホールが演じたロバートのキャラクターにも、謎解きにも直接関係があるとは到底思えない。現に、本作の観客はみな連続殺人犯を巡る手に汗握る展開に集中しているはずで、わざわざギレンホールの腕毛を注視する奇特な観客はいないはずだ。
腕毛があろうがなかろうが、本作が映画史に残る名作であることは間違いないだろう。