実写化不可能と言われた前評判を見事に覆す!
『ゴールデンカムイ』(2023)
監督:久保茂昭
脚本:黒岩勉
原作:野田サトル
出演:山﨑賢人、山田杏奈、眞栄田郷敦、矢本悠馬、工藤阿須加、柳俊太郎、大谷亮平、勝矢、木場勝己、大方斐紗子、マキタスポーツ、秋辺デボ、玉木宏、舘ひろし、高畑充希、泉澤祐希、島津健太郎
ナレーター:津田健次郎
上映時間:128分
【作品内容】
日露戦争の帰還兵である杉元佐一(山﨑賢人)は、北海道の地で砂金採りをしているところ、知り合った後藤竹千代(マキタスポーツ)から、アイヌの隠し財産だった金塊と、その手がかりを持つ網走監獄の脱獄囚の話を聞く。
にわかには信じがたい話だが、後藤がその脱獄囚の1人だったことが判明し、その後、アイヌの少女・アシㇼパ(山田杏奈)と出会ったことで真実味を帯びてくる。杉元はアシㇼパと共に金塊を探すことを決意。
広大な北海道の地を舞台に、莫大な金塊を巡って命懸けの戦いが始まる…。
【注目ポイント】
『ゴールデンカムイ』は、2014年から2022年にわたって『週刊ヤングジャンプ』で連載された野田サトルによる漫画作品である。
2018年にアニメ化を果たし、そちらも好評を得て現在、第4シリーズまで制作された。
日露戦争終わりの軍人たちを中心とした金塊の争奪戦を描いた本作は、当然ながら派手なアクションシーンが満載だ。中でも主人公の杉元は通称「不死身の杉元」と呼ばれており、激しい肉弾戦を繰り広げるのが特徴の一つ。
実写化の発表の際、原作ファンの間では「このアクションシーンを再現するのが難しいのではないか」という声もあった。しかし、結論をさきに言えば、山﨑はこの難題を見事にクリアした。半年で10kgも増量するほどの「肉体改造」に挑み、杉本を見事に体現して見せた。
結果として、本作では作品全体を通して迫力があり、なおかつ、原作を見事に再現したアクションシーンがふんだんに盛り込まれることになった。エンディングの演出や、公開後の盛況ぶりをみるに、続編はほぼ決まっているようなものだろう。
物語が進めばその戦闘の激しさも増していく。次回作の山﨑賢人の「不死身」っぷりを今から期待してやまない。