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主人公のイメージが原作と違いすぎ…。
しかし”壁ドン”が流行語大賞にノミネート

『L♡DK』(2014)

(左から)W主演を務めた山崎賢人と剛力彩芽
山崎賢人剛力彩芽Getty Images

監督:川村泰祐
脚本:松田裕子
原作:渡辺あゆ
出演:剛力彩芽、山﨑賢人、中尾明慶、岡本玲、高島礼子、福士誠治、桐山漣、石橋杏奈、藤井隆、白石美帆
上映時間:113分

【作品内容】

何事にも直球勝負で暴走気味の女子高生・西森葵(剛力彩芽)は、ボヤ騒ぎを起こしたことがきっかけで、学校一のイケメン・ツンデレ王子の久我山柊聖(山﨑賢人)と同居することに…。

【注目ポイント】

原作は『別冊フレンド』(講談社)にて2009年から2017年まで連載された少女漫画。2022年2月時点で累計発行部数が1155万部超えと、全国の女子を虜にした作品である。現在は続編が不定期連載中。

実写映画は原作が連載中の2014年に公開されたが、興行収入は約4.2億円と残念ながら大爆死した。敗因はキャスティングに拠るところが大きい。

主人公の西森葵はロングヘアでドジっ子気質なキャラクターだ。しかしながら、本作で演じたのはショートヘアでしっかり者のイメージが強い剛力彩芽である。まず、この点が原作ファンから受け入れられなかったのだろう。

一方で相手役を務めた山﨑の演技は好評だった。山﨑にとっては本作は出世作といってもいいかもしれない。本作で披露した”壁ドン”は流行語大賞にノミネートされるほどトレンドになり、「リアル王子様」というキャラクターができた。

また今作で「恋愛マンガの実写化は山﨑賢人」という印象が生まれたのか、翌年から『ヒロイン失格』(2015)、『orange -オレンジ-』(2016)、『オオカミ少女と黒王子』(2016)、『四月は君の嘘』(2016)『一週間フレンズ。(2017年)』と怒涛の勢いで漫画原作の恋愛作品に出演するようになる。

ちなみに『L♡DK』自体は2019年に、上白石萌音×杉野遥亮×横浜流星で一新され、再映画化された。興行収入は3.8億円と振るわなかったが、上白石萌音のキャスティングには好評の声が相次いでおり、成功を収めたといっていいだろう。

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