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公開から8年後に全世界で新型コロナが大流行
後味の悪さを残すラストシーンは必見

『コンテイジョン』(2011)

マット・デイモン
マットデイモンGetty Images

製作国:アメリカ
上映時間:105分
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
脚本:スコット・Z・バーンズ
出演者:マリオン・コティヤール、マット・デイモン、ローレンス・フィッシュバーン、ジュード・ロウ、グウィネス・パルトロー、ケイト・ウィンスレット

【作品内容】

 香港からアメリカに戻ってきたベス(グウィネス・パルトロウ)は、2日後に原因不明の病気で亡くなる。

 同時に、香港、ロンドン、東京と同じような症状で亡くなる人が続出していた。

 謎のウイルスが発生し、驚異的なスピードで感染は拡大し続けて…。

【注目ポイント】

 スティーブン・ソダーバーグ監督が、原因不明の感染症によりパニックに陥る人々を描いたスリラー映画である。物語は、グウィネス・パルトロー演じるベスが咳をしている場面から始まる。香港から始まって全世界的にウイルスが広まり、たちまち感染が拡大していく様子は恐ろしい。

 この作品が公開された2011年から9年後の2020年には、新型コロナウイルスが世界的に流行。「ウイルスに効く」という根拠のない噂が流布し、薬を求めた人々がドラッグストアに押し寄せる。感染が恐ろしくて感染者の遺体を処理できない。感染拡大を避けるために学校を閉鎖する…といった事態は、ことごとく現実化した。

 また、『コンテイジョン』には「政府がワクチンを隠している」と告発するジャーナリストのブログ情報に大衆が振り回されるシーンがある。これもSNSで似たような状況が起こっていたと筆者は記憶している。

 映画は、コウモリが食べ残した餌を豚が食べ、その豚を調理したシェフと主人公(マット・デイモン)の妻が握手しながら写真を撮るシーンで終わる。

 感染は、調理した手を洗わずに接触したことで広がったと暗示させるこのラストは、何とも言えない後味の悪さを残す。

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