松田元太演じる主人公に翻弄される
結城はとにかく表情を出さず、なにを考えているのかがいまいち掴めない。
しかし、“すぎる”ほどにいい人でもある。佳子に対してずっと敬語を使い、まるでガラスの器を扱うような接し方。一年後の約束だけに、どうしても埋まらない距離がある。
“AI”と呼ばれる結城の役柄上、表情に出せないのだが、松田は表情をごく最小限に抑えつつ、優しさや、包み込むような丸みのある声など、結城の心情を声に乗せ、微調整しながら見事に演じている。
第6話では大きく進展。けがをした佳子を結城が自宅に招いて献身的なサポートをするのだが何かにつけて…… 2人の顔が近い、それなのにキスひとつしない。
さらには双方の遠慮によって気持ちのすれ違いが生じる始末。
無事に誤解が解けてキス……かと思えば寸止め……。(寸止めかー!) たまりかねた様子で、佳子が手をひくように結城を誘う。
てっきりその気がないのかと問えば、結城は「私をなんだと思ってるんですか、あるに決まってます」と、ここでズバッと気持ちを出してくるあたりがずるいというかなんというか……。
第一話から落ち着いた雰囲気で描かれており、視聴者としても2人のじりじりとした関係を見守りながら「ほぉぉ」「はわぁぁ」と一喜一憂。結城に翻弄されっぱなしだ。