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美路人(坂東龍汰)と愛生のわだかまり

『ライオンの隠れ家』第8話©TBS
『ライオンの隠れ家』第8話©TBS

 美路人(坂東龍汰)は愛生に対し“怖いお姉ちゃん”というイメージを持っていたため最初は警戒していたが、絵を褒められたことで一気に距離が縮まる。良かれと思って美路人のカレーに唐揚げをのせてしまったように、愛生は「これ」と思ったら体が動くタイプなのだろう。それがかつての美路人には怖く感じられたが、真っすぐな愛生の褒め言葉に嘘がないことがきちんと伝わったようだ。

 一方の洸人は釈然としていなかった。それは、なんの連絡もよこさずいきなり愁人を預けられたことで、やっとの思いでたどり着いた美路人との平穏な暮らしを壊されたことへの困惑もあるが、何より愁人のことを思ってのことだった。突然母親がいなくなり、見ず知らずの人の家で過ごす日々がいかに不安だったかと訴える。

「勝手」という言葉が引っ掛かったのだろう、愛生は次の日にはこの家を出て行くと言い出す。柚留木による偽装戸籍の準備も整った。

 愛生と愁人には何にも脅かされない生活をしてほしいと思う。しかし、悪いことをしていないのに、なぜ愛生たちがこそこそ隠れて暮らさなきゃならないのだろう、という疑問が拭えない。悔しい。そんなの間違ってる。

 愁人との別れを知った美路人は、本来であれば仕事をしているべき時間に、鬼ごっこをすることを選ぶ。残された時間で悔いが残らないように。ルーティンを変更することができるようになったのは、愁人との時間によって美路人が変化した部分だ。

 洸人、美路人、愁人の3人で鬼ごっこをする様子は、本当に楽しそうだった。家のなかから見ていた愛生も穏やかにほほ笑む。こんな時間がずっとずっと続けばいいのに。

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