噂の人物の解像度がだんだんと上がっていく…。
案の定、というべきか、聞き込みをしてみてもレジ打ちが早い店員さんの話や、検尿カップのタイミングが上手い先輩(=みなぷー)の話しか出てこず、取れ高は微妙そうだ。同時に、この町がいかに狭いかがよくわかる。それとも、清美たちが情報通なのだろうか。
しかし、あやにゃん(木南晴夏)の娘・りつ(原春奈)の「車くらい速い人がいた」という目撃情報にはじまり、清美を轢きそうになった運転手さん、コンビニ店員さんや観光客の話によって、なんだか都市伝説的な話が浮上してくる。
清美たちがカフェ・もんぶらんからジョナサンに移動して人間のエゴについて話すかたわら、岸本たちが集めるコメントによって、噂の人物の解像度が“速い人”から“人間離れした足の速さと肩の強さを持ったメガネをかけたおじさん”へと上がっていくのがじわじわくる。
一方、清美が働くホテルでは、由美(夏帆)が丸められた10円玉を発見する。かねてから同僚の小野寺(白石隼也)宇宙人説を唱えていた由美は、この10円玉も小野寺の仕業なのではないかと決めつけて、清美たちに触れ回る。
その話を聞いた支配人の奥田(田中直樹)は、小野寺に誕生日プレゼントをもらったのに、自分は誕生日プレゼントを渡し忘れたことを関連付けてしまい、由美の説を強化する格好に。平和だが、厄介で最高に面白い。
岸本たちが今夜の宿として清美が働くホテルへやって来て、従業員へインタビューできないかと奥田に尋ねる。『月曜から夜ふかし』という番組名を聞いたときの清美の嬉しそうな顔。テレビの取材と聞いたら、きっと自分もあんな顔をしてしまうかも、と思わされる絶妙さに唸ってしまった。