心麦(広瀬すず)の弱さが垣間見える…。
第3話は心麦の弱さが垣間見えた回でもあった。それが特に現れていたのが、自分が春生と静香の「養子」ではなく「長女」と記されていることに気づいた瞬間。
心から安堵し、思わず笑みが溢れる。春生が死んだ時も必死で涙を堪えていた心麦は、どこか達観していて大人に見えたけど、本当は親を純粋に信じたいと願う年相応の子供なのだ。
きっと、松風は最初からそのことをわかっていたのだと思う。事件の真相を明らかにすれば、心麦が知りたくなかったことも次々と出てくるかもしれない。知らなくていいこともある。
今回、自分の忠告を聞かずに暴走した心麦に厳しい言葉を投げかける松風。けれど、それは彼なりの思いやりで、「今ならまだ元に戻れる」ということを伝えたかったのではないだろうか。面倒臭いところもあるが、誰よりも大人としての責任感が強い。
春生を亡くし、心麦が傷ついているのもわかっていて、松風はちくわカレーも用意してくれていた。それは母親を亡くして、しばらく何を食べても味がしなくなった心麦に春生が作ってくれたもの。松風は染田から「もしかしたら心麦ちゃん、またショックで…その時は山下さんのカレーを食べさせてやってくんねえか」と頼まれたのだ。