現時点で、信頼できるのは?
松風が神井から入手した音声データで、春生は生前友哉に謝罪していたことが明らかになっており、東賀山事件で逮捕された力郎(酒向芳)は冤罪の可能性が高い。男が真犯人なのか、それとも真相をもみ消した人物なのかはわからないが、真実を明らかにしようとしていた春生を友哉もろともに消そうとしていたのではないか。染田も春生に頼まれて心麦に手紙を渡したが、その後、男に脅されて自分が偽造したということにしたのかもしれない。
となると、ラストで「ああ、片付いたよ。ラーメン屋の件は問題ない」という男の台詞の後、川から流れてきた死体(と思われるもの)は念のため口封じに殺された染田の可能性もある。
心麦が春生の実の娘という事実もまだ疑わしい。なぜなら、特別養子縁組を結んでいた場合、実親との親子関係はなくなり、戸籍には実子と同様の続柄が記載されるからだ。心麦が春生と血が繋がっているという事実に喜んでいた時、波佐見(森崎ウィン)が苦笑いしていたのはそのためだろう。
赤沢の妻・京子(西田尚美)が、やたら心麦と両親が似ていることを強調するのも気になるところ。心麦を気遣ってくれる優しい人だが、こぐまのケーキを容赦なく真っ二つにする姿にはゾクッとさせられた。怪しい人物が多すぎて、現段階で心から信頼できるのは主人公の心麦を除いて松風と波佐見くらいだが、果たして。
(文:苫とり子)
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