“けったいな遺言”に込めた父の思い

『相続探偵』第4話 ©日本テレビ
『相続探偵』第4話 ©日本テレビ

 看板を失った『野心』はやや苦戦し、安価でとっつきやすい『鳳凰べっかん』は好スタートを切った。だが、すでに厳しい状況に追い込まれる『野心』だけではなく、味が落ちている『鳳凰べっかん』の人気が下がっていくのも明らかで、改めてなぜ紘一はこのような遺言を遺したのかというところに立ち戻るだろう。

 おそらく“けったいな遺言”には息子たちへの強い思いが込められていたはず。伝統を守るためには息子2人が手を合わせて協力することが不可欠だと考えていたのではないだろうか。現場で確かな技術を持つ野心だけでも、経営能力を備えることを示した正臣だけでも十分ではない。ともに一人だけではやっていけないと、先に起こる苦難を父は予感していたのかもしれない。

 第4話ではことさら正妻サイドと妾サイドでの敵対が強調されていただけに、両側が手と手を取り合うラストになっていくのではと予想できる。どのようにして灰江らが間に立って、導いていくかが注目ポイントとなりそうだ。結末にたどり着いたとき、初めて父の真の思いを息子たちは理解することができそうだが、果たして…。

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