蔦重のモラハラ・パワハラ化が今から怖い?
蔦重が目指す、新たな吉原細見は、
・安値で売る
・持ち歩きやすい薄さにする
・大店だけでなく、これまで掲載されなかった河岸店まで全店舗載せる
なるほど、すばらしい企画である。だが、巻き込まれた人たちは大変。
特に原稿書きを担当した新之助(井之脇海)は本当に気の毒であった。書き上げた端から、追加を持ってくる蔦重。パソコンがない時代、一から書き直しである。
彫師の四五六(肥後克広)なんて、ミクロ単位の作業に悲鳴を上げていたではないか。蔦重、下請け泣かせ過ぎる(泣)。
トップが完璧主義な制作現場の地獄。もちろん、素晴らしいものが出来上がるので、結果的には満足するのだが、作っている途中は悲痛である。ドラマなのに、己の経験とも重なり半泣きになる。
しかも蔦重、売り方もえげつない。ライバル・西村屋の「新・吉原細見」を模した箱を作り、くす玉よろしく、それをパカッと割る。
すると中から蔦重の作った吉原細見「籬の花」が2冊飛び出し「西村屋版1冊の値段で、うちのは2冊買えます!」と宣伝するのだ。マナーもへったくれもない。
確かにそうだが、蔦重がその後、権力を得ていくとともに、どんどんモラハラ・パワハラな御仁になっていく、ヤバイ予感もするのである。