『クジャクのダンス、誰が見た？』考察。藤本隆宏が怪しすぎて逆にミスリード？ヒントとなりそうなのは？第7話レビュー【ネタバレ】

ここまで怪しいと逆にミスリードの可能性も？

　ラストでは、阿波山から心麦に真実を打ち明けたと報告を受け、赤沢が「山下さんもあなたも人が良すぎるのが仇になるんですよ」と告げた直後に産院が火事となる。

　ここまで怪しいと逆にミスリードの線もあるが、仮に赤沢が春生殺害の罪を友哉（成田凌）に着せようとする黒幕だったとした場合、その目的は何なのだろう。それを考える上でヒントになりそうなのが、神井に送られてきた天然水のパンフレットだ。

　その天然水は赤沢家で飲まれているもの。第2話で赤沢がペットボトルを握りつぶすシーンで、ラベルに「ウッドリバージャパン」と書かれているのが分かる。林川を英訳すると、ウッドリバー。もしかしたら林川家が事業の一つとして水を販売していて、赤沢家も何らかの形でビジネスに関わっていたのかもしれない。

　それで揉めて、赤沢が一家を殺害した。あるいは以前、「この水がね、コーヒーの香りを引き立ててくれるの」と心麦に熱弁するなど、より水への思い入れがありそうな妻の京子（西田尚美）が東賀山事件の犯人で、赤沢が庇っている可能性も。

　京子が黒幕だけど、赤沢は何にも知らなくて、ただ春生の仇を打とうと友哉の起訴に躍起になっているただの良い人というのもそれはそれで面白くはあるが…。

（文：苫とり子）

【了】

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