崎久保（永野芽郁）が報道に異動した理由

　進藤は「ニュースゲート」の生放送で、名和と小池が秘密にしていたふたりの関係性を明らかにする。どこまでが計算づくで、どこまでが想定外なのか。彼の底の見えない思惑は、番組制作スタッフ陣を翻弄しながらも、徐々に信頼を獲得していることが周囲の反応からも見てとれる。

　そのなかでも気がかりなのが、崎久保と進藤の関係性。崎久保は進藤のキャスター就任があったからこそ、バラエティ班からの異動を承認したことが明かされる。さらには、彼女が母親と参列していた告別式に進藤が訪れていたことも回想シーンで描かれていた。

　崎久保が進藤に固執する理由が露わになったことで、よりいっそう自衛隊輸送機の墜落事故が起因となったテレビ局の報道が、あらゆる人々の人生に影響を及ぼしている可能性も高まる。

　彼らがこの先、追い求めていた過去の「事実」と出会ったとき、どのように「真実」として受けとめて、世の中に向けて報道するのか。それこそが、このドラマを通して伝えたいメッセージとなりうるのではないだろうか。