大河ドラマ『べらぼう』第18話レビュー。あの“唐丸”が染谷将太“歌麿”に…号泣必至の「神回」になったワケ【ネタバレ】
横浜流星が主演を務める大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』(NHK総合)。本作は、江戸時代を舞台に、多くの浮世絵師や作家を世に広めた出版人・蔦屋重三郎の波瀾万丈な人生を描いた物語。さっそく、第18話の物語を振り返る。(文・野原まりこ)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】
満を持して「唐丸」の再登場
蔦重(横浜流星)は、朋誠堂喜三二(尾美としのり)に正月に出す青本を依頼する。絵師を探そうと北川豊章(加藤虎ノ介)の長屋を訪ねた蔦重は、そこで唐丸(染谷将太)と思われる男に会う。しかしその男は「捨吉」と名乗り、人別(戸籍)が無かった。捨吉は現在、客を取りながら荒れた暮らしをしているようだった。
蔦重が改めて捨吉の元を尋ねると、乱暴な客にあたって半裸で倒れている捨吉を発見する。蔦重はなぜ荒れた生活をするのか問いかけると、自分は望まれない子として生まれ、母に客を取らされるようになったことがはじまりだと話す。そんな辛い幼少期の中で、鳥山石燕(片岡鶴太郎)に出会い、絵を習い出したという。
だが、明和9年「めいわく年」に起こった大火事で、母を見殺しにしてしまった後悔の念に責め立てられていた自分を救ったのが蔦重だった。しかし、母のヒモであるヤス(高木勝也)に脅され、蔦重の元からも逃げ出したのだと言う。
その話を聞いた蔦重は、捨吉に手を差し伸べ、人別を用意し、「歌麿」という画号を授けるのだった。
行方がわからなくなっていた唐丸の再登場に歓喜の瞬間も束の間、明かされた壮絶な過去に胸が締め付けられた第18話。Xには視聴者によるコメントが溢れていた。
「とにかく唐丸!お帰り!」「捨吉の過去が辛くて苦しくなった」「重三との再会当初は壮絶な人生を生きていた唐丸は距離を置いていたけど、どんどん重三に心を開いて導かれて歌麿になっていく過程に号泣」「横浜流星が蔦重でいることの説得力が炸裂してる」
「唐丸」が「歌麿」となり、辛い過去が浄化されたように思えた。これからの歌麿も活躍に期待がかかるラストとなった。
(文・野原まりこ)
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【了】