往年の人気ドラマの名台詞をオマージュ
前後編となった密室殺人事件のなかで、ちょっとした遊び心があるシーンがあった。それは、第4話で刑事の桜井公康(平山浩行)が、鷹央たちと接触した場面だった。
「ひとりごと」と称して、鷹央に事件の概要を伝えたり、写真を見せたりする桜井。最後に、鷹央たちが喉から手が出るほど欲しかった、監視カメラの映像データが入ったUSBを“わざと”落とした。去り際、彼は「急いで帰らないと“ウチのカミさんがね”」と、あるポーズを決めて、その場をあとにした。
この台詞はアメリカの往年のドラマ『刑事コロンボ』のオマージュ。ポーズもコロンボでおなじみのものだった。じつは桜井の衣装はコロンボに寄せたもので、原作の桜井もコロンボファンの設定だという。今後も小出しにしていただきたいほど、平井演じる桜井のキャラクターが魅力的だった。
次回は原作ファンからも愛される話を実写化。退院間近の中学生たちが、原因不明の急変に襲われる。急変直前、隣室に入院している8歳の白血病患者が「“天使”を見た」と言い出したというが…。
【著者プロフィール:浜瀬将樹】
1984年生まれ。フリーランスの編集・ライター。映画、ドラマ、バラエティー番組の会見取材、俳優さんや芸人さんなどのインタビュー、ドラマや俳優さんのコラム、お笑いのライブレポートなど、エンタメ系を中心に執筆している。
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