視聴者が涙…。
原作人気回はドラマ版でも感動の嵐

ドラマ『天久鷹央の推理カルテ』第5話©テレビ朝日
ドラマ『天久鷹央の推理カルテ』第5話©テレビ朝日

 今回は小鳥遊の存在が大きかった。鷹央が健太と再会したあと「私には相手が求めるものを読み取る力がない。健太を傷つけてしまうかもしれない。だから会わない方がいいんだ」とふさぎこむシーンがあった。

 そこで小鳥遊は、過去に若い料理人のがん患者を担当していたこと、勧めた抗がん剤治療の副作用で味覚障害が起こったこと、それを苦に自らこの世を去ったことを明かす。小鳥遊は、自分たちは医者であり、逃げずに、つらさも含めてすべて受け止めなければならないことを伝える。

 物語の後半では、健太が亡くなった。最後に触れあうことができたものの「私は無力だ」と落ち込む鷹央。小鳥遊は「我々医者は、いかに自分が『無力か』ということを知らなければならないんだと思います。そうして初めて、患者さんに真摯に向き合うことができるのかもしれません」と伝えた。

 小鳥遊はボケもツッコミもフォローもするが、時折、鷹央と向き合い、彼女の支えとなる言葉を述べる。ふり幅がすごい。だから泣ける。今回は、鷹央と健太のふれあいはもちろん、小鳥遊の台詞にも胸が熱くなった。

 第5話の元となった回は、原作でもアニメでも人気の話。健太がこの世を去る直前にもう一度かわすことができたグータッチ、鷹央の最後の絵本の読み聞かせ、鷹央の涙など、感動した人も多くいたようで、SNSでも「泣いた」「すごく良かった」「感動」といった声があった。

 

【著者プロフィール:浜瀬将樹】

1984年生まれ。フリーランスの編集・ライター。映画、ドラマ、バラエティー番組の会見取材、俳優さんや芸人さんなどのインタビュー、ドラマや俳優さんのコラム、お笑いのライブレポートなど、エンタメ系を中心に執筆している。

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