杉咲花「光に包み込まれるようなドラマに」
直訳すると「満たされない」という意味を持つドラマのタイトルにちなみ、最近心が満たされたと思ったエピソードについて聞かれた杉咲は、記憶障害でその日の記憶が翌日には全てリセットされてしまうミヤビが日記に今日の出来事や患者の状態を記録するシーンで、漢字を間違えてしまったことを明かし、
「裏写りがあるので、裏のページもびっしり全部書き直さなきゃいけないことになって、かなり現場をお待たせする状況が生まれてしまったのですが、誰1人として嫌な顔をせず、『コーヒー休憩ですね』と監督がおっしゃって、スタッフさんたちがコーヒーを持ってきて、みんなでまったり待っていてくださって。なんて優しい現場なんだろうと思って心が満たされました」と撮影中の心温まるエピソードについて語った。
そんな杉咲から美味しい塩を紹介してもらったことを千葉が明かすと、そこに岡山も「僕も杉咲さんにお塩をおすすめしてもらって。美味しすぎて塩だけで舐めてます(笑)」と乗っかった。
生田は「ランチミーティングしているときにプロデューサーさんが話の流れで『ちょっとおかわり行ってきていいですか』って言ったんです。そこで人間的な部分が垣間見えて、誰でもお腹は空くし、美味しいものを食べたいんだなと思って心が満たされるというか、頑張れるなと思いました」と、ほっこりエピソードを明かす。
すると、杉咲は「そういうのすごい大事ですよね。これだけタイトなスケジュールでも、ご飯食べたり休んだりする時間をしっかり取ってくださるので本当に良い現場だなと思います」としみじみ語った。
そうしたハードな撮影現場の中でも欠かせないルーティンについて聞かれ、「僕は飼っているわんちゃんと朝晩散歩行くことくらいですかね」と回答した千葉。吉瀬もトイプードルを飼っており、「ちょっと若葉くんの髪型に似てる。この前、スタッフさんに若葉くんが寝ている写真を見せてもらったんですけど、うちの子みたいって思いました」と語ると、千葉も「言われてみれば、うちの子にも似ているので、ちょっとメンタルが疲れてきたら撫でさせてもらおうかな(笑)」と笑った。
さらに生田が「私もわんちゃんを飼っていて、目が若葉さんと似てるなと思って。今度から対峙するときは、癒されたいと思います」と話すと、若葉は「忙しくなりそうですね。頑張ります」と少し照れたようにはにかんだ。
最後に杉咲は、「アンメットは直訳すると満たされないという意味ですが、自分が恐怖に感じていることや拙いところをそばにいる人が想像し、理解しようとしてくれるだけで、自分のことをもう少しだけ受け入れてみようと思えたり、明日のことを前向きに考えてみようと思えるんじゃないかなって思っていて。そんな風に光に包み込まれるようなドラマになったらいいなと思っています」と思いを明かし、
「このドラマに関わる全員が血の滲むような思いで日々を過ごしていて、良いものになるなら進んで険しいの道を選ぶような気概のある現場でもの作りをできていることを幸せに感じています。今までも本当にたくさんのドラマが作られてきたと思うんですけど、その中でも『指折りの傑作を作りたい』なんて、恥じらいもなく言ってみたい気持ちです。ぜひ期待していただけると嬉しいです」と視聴者にメッセージを送った。
(取材・文:苫とり子)
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