罪悪感を抱かせる岸セイラ
そして、彼らの一員のようで、どこか俯瞰の立ち位置でいる岸セイラ。秋久も、翔も、恋愛感情というより、なにか自分が絶対目を背けてはいけない、「聖なる宿題」のように彼女を見る。そして常に「セイラがいればどう言うのか」と思うのだ。
彼女が彼らの心が持っている罪悪感を、吸い込んで懺悔する女神のようでもあり、その逆で、物語すべての歪みの根源は、彼女が発端のようでもあり――。
松本穂香の透明感とちょっと舌足らずな話し方が、意味ありげなキャラクターを膨らませている。本当に、彼女は何者なのだろう?
第7話では、セイラと秋久が対面する展開があるようだが、牧野(三浦貴大)も登場するそうなので、嫌な予感しかしない。
私が気になるのは、今のところ微妙にチームに入っていない栗田健吾(井上瑞稀)と、バイトの先輩、新城俊樹(渡邊圭祐)。彼らがどう絡んでくるのか。特に新城は、渡邊圭祐がわざとオーラを隠して演じている節もある。
髪ぼさぼさのメガネは、仮の姿とか……。キーマンになるのだろうか。味方? 敵? どっち!?
(文・田中稲)
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