ホーム » 投稿 » ドラマ » 暴力、ドラッグ、援交…地上波ギリギリの描写が見事に表現する”90年代の闇”とは? ドラマ『95』徹底考察&感想レビュー » Page 5

罪悪感を抱かせる岸セイラ

ドラマ『95』
ドラマ95第6話よりⒸ95製作委員会

そして、彼らの一員のようで、どこか俯瞰の立ち位置でいる岸セイラ。秋久も、翔も、恋愛感情というより、なにか自分が絶対目を背けてはいけない、「聖なる宿題」のように彼女を見る。そして常に「セイラがいればどう言うのか」と思うのだ。

彼女が彼らの心が持っている罪悪感を、吸い込んで懺悔する女神のようでもあり、その逆で、物語すべての歪みの根源は、彼女が発端のようでもあり――。

松本穂香の透明感とちょっと舌足らずな話し方が、意味ありげなキャラクターを膨らませている。本当に、彼女は何者なのだろう?

第7話では、セイラと秋久が対面する展開があるようだが、牧野(三浦貴大)も登場するそうなので、嫌な予感しかしない。

私が気になるのは、今のところ微妙にチームに入っていない栗田健吾(井上瑞稀)と、バイトの先輩、新城俊樹(渡邊圭祐)。彼らがどう絡んでくるのか。特に新城は、渡邊圭祐がわざとオーラを隠して演じている節もある。

髪ぼさぼさのメガネは、仮の姿とか……。キーマンになるのだろうか。味方? 敵? どっち!?

(文・田中稲)

【関連記事】
役者・髙橋海人の凄みが堪能できるショットも【写真】ドラマ『95』劇中カット一覧
ドラマ『95』の病みつきになる面白さは“終末感”にあり? 役者・髙橋海人の凄みとは? 徹底考察&感想レビュー
永瀬廉の人柄が伝わる最高のハマり役…感動×ミステリーの合わせ技とは? ドラマ『厨房のありす』徹底考察&感想レビュー

1 2 3 4 5
error: Content is protected !!