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自分に向けて刃を向けた者に決して容赦しない明墨

『アンチヒーロー』第5話より ©TBS
アンチヒーロー第5話より ©TBS

そして訪れた来栖の第1回公判。仙道側弁護士は、裁判前に被害者に接触した赤峰を糾弾するが、仙道は自身の意思で明墨や赤峰に接触したと明かし、来栖の無実の証拠を示した上で、態度を180%変える。

警察に利用されたと感じた仙道は法廷で「来栖さんが憎くて、嘘をつきました」と証言したのだ。もはや裁判は続行不能となり、検察はおろか、傍聴席にいた倉田の面目をも潰す。三者の信頼関係を壊すという明墨の作戦は、面白いように奏功したのだ。

これに怒りを露わにしたのが伊達原。彼は部下の検察官・緑川(木村佳乃)の夫が官僚であることに目を付け、ある依頼をする。

明墨は記者会見を開き、大々的に検察批判を展開。またしても、ワイドショーに格好のネタを提供する。返す刀で来栖の弁護士の座を、虚偽の自白をさせた宇野に返すと宣言し、自らの敵に対し、徹底的に恥をかかせる。自分に向けて刃を向けた者に対しては、決して容赦しない明墨の恐ろしさが描かれている。

紫ノ宮は父を心配して家に立ち寄るが、既に懲戒免職処分を覚悟して、引っ越しの準備をしていた。しかしそこに、千葉県警刑事2課が訪れ、倉田は虚偽告訴幇助の疑いで逮捕される。その後、電話で報告を受け、高笑いする伊達原の姿が映し出される。

不自然なまでに早い対応だ。伊達原が緑川の夫を使って、裏で手を回したのは明らかだろう。これまでさんざん利用してきた倉田を呆気ないほどまでに切り捨てた伊達原にとって、12年前の一家殺害事件について倉田が知っている真実にフタをするための行動なのだろうか…。

ある夜、1人の男が明墨の事務所を訪れる。明墨は「例のものは手に入りましたか?」と問う。その男は何と、かつて殺人犯として逮捕されたが、明墨の弁護によって無罪を勝ち取った緋山(岩田剛典)だったのだ。驚愕の展開で第5話は幕となる。

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