松田元太の芝居が最高値…教師の芝居合戦にも負けない”神シーン”とは? ドラマ『ビリオン×スクール』第7話考察レビュー
山田涼介主演のドラマ『ビリオン×スクール』は、日本一の財閥系企業のトップである億万長者が、身分を隠して高校教師となり、生徒と様々な問題を通して成長する痛快・学園エンターテインメント。今回は、第7話のレビューをお届けする。(文・苫とり子)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:苫とり子】
1995年、岡山県生まれ。東京在住。演劇経験を活かし、エンタメライターとしてReal Sound、WEBザテレビジョン、シネマズプラス等にコラムやインタビュー記事を寄稿している。
卒業後の進路に迷う生徒をどう指導する?
『ビリオン×スクール』(フジテレビ系)第7話は卒業後の進路が主題。加賀美零(山田涼介)は、進路希望票の提出率が0%だったゼロ組の生徒たちに採用テストでも使用されている適職診断テストを受けさせる。それを受けて就職を希望する生徒に、個性豊かな講師陣による一風変わった面接練習に参加させるのだった。
面接練習でめきめきと成長していく生徒たち。中でも人一倍、真剣に練習と向き合っていたのが紺野直斗(松田元太)だ。そんな直斗を成功事例の第一号とすべく、いち早く実際の面接を設定する零。だが、その矢先、吹奏楽部の金庫から部費が盗まれる事件が発生し、放課後まで学校に残って面接練習に励んでいた直斗が疑われてしまう。
校長の東堂真紀子(水野美紀)は無実が証明できるまで、面接は受けさせられないとの判断を下し、零は直斗に待機を命じるのだった。不安が広がる中で、「これでわかったでしょ?教師なんてこんなもんだって」と同級生たちの気持ちを揺さぶりにかける東堂雪美(大原梓)。
そんな雪美に、直斗は「あいつはできるって言ってくれたんだよ」と訴えかける。親友の鈴木司(柏木悠)が監督、自分が俳優として映画を撮り続けたい気持ちと、就職して一人前の社会人になりたい気持ちとで葛藤していた直斗。
才能もなく勉強ができるわけでもない自分に仕事と夢の両立なんか不可能だと思い込んでいた彼に、零だけは「どっちもできる」と言ってくれた。
そんな零への感謝と信頼をみんなの前で語る直斗。涙がこぼれないように必死に瞬きを我慢しているが、やがて涙が頬を伝う。その熱い思いに心を動かされ、他の生徒たちも零に対する思いを吐露する。
光るものはすでに存在していたが、今回で最高値を叩き出した松田の演技が生徒役のキャストたちを牽引しているように見えた。