“火10”枠らしいベタな展開も…他のドラマと一味違うワケ。ドラマ『Eye Love You』第1話考察&感想レビュー
1月より”火10”枠で二階堂ふみ主演のドラマ『Eye Love You』(TBS系)が放送開始した。相手の目を見る事で心の声が聞こえてしまう主人公が、年下の韓国人男性と恋に落ちるファンタジック・ラブストーリー。今回は、第1話のレビューをお届けする。(文・菜本かな)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:菜本かな】
メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。
年下韓国人とのファンタジック・ラブストーリー
「能天気って、どういう意味ですか?」と聞かれたら、私はなんと返すだろう。のんきとか、なにも考えていないとか、お気楽そうとか、マイナスな言葉を教えてしまうかもしれない。しかし、侑里(二階堂ふみ)は違う。「前向き、とか?」と言ってあげている姿を見て、この人は優しい人だなぁと思った。
残念ながら、世の中にはたくさんの悪意が存在する。ニコニコ笑っていても、心のなかでは悪態をついていたり。相手の本音を察してしまい、勝手に傷ついてしまうこともある。それでも、人生を苦くするか、甘くするかは自分次第なのだ。1月23日にスタートした『Eye Love You』(TBS系)を観て、そんなことを考えさせられた。
二階堂ふみが主演を務める本作は、心の声が聞こえる“テレパス”を持つ主人公が、年下韓国人と恋に落ちるファンタジック・ラブストーリー。今期は、初恋の男性を救うためにヒロインが五感を奪われていく『君が心をくれたから』(フジテレビ系)や、幽霊となって現れた元カレとともに婚活に取り組む『婚活1000本ノック』(フジテレビ系)、昭和のダメおやじが令和にタイムスリップする『不適切にもほどがある!』(TBS系)など、なぜだかファンタジー要素が詰まった作品がとにかく多い。
そのため、「はいはい、またファンタジードラマね」と思ってしまう人もいるかもしれないが、ちょっと待ってほしい。本作がいちばん大事にしているのは、目に見えるもの。侑里は、相手の心が読めるからといって、恋愛百戦錬磨…というわけじゃないし、気になる存在のテオ(チェ・ジョンヒョプ)は母国語が韓国語だから、心の声を読み取ることができないのだ。