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裏表のないテオの素直さに心が洗われる

二階堂ふみ
二階堂ふみGetty Images

多くの人は、しゃべっている言葉と心の声が一致していない。たとえば、侑里の父・誠(立川志らく)が入院している病院に勤めている介護福祉士は、「父親思いの娘さんを持って、誠さんは幸せものですね」と微笑んでいるのに、心のなかでは「毎月、大金を支払って、治療のしようもないのに、本当に気の毒。お見舞いに来ても、会話すらできないのに…」なんて毒づいている。他人の心の声が聞こえてしまう侑里は、どれほどの生きづらさを抱えてきたのだろう。

その点、テオは心の声が韓国語だから、侑里には理解することができない。テレパスの能力のせいで、恋愛から遠ざかっていた彼女にとっては、うってつけの相手と言えるだろう。ただ、テオはしゃべっている言葉と心の声がほぼ一致しているのだ。

怒っているのかなぁ…と心配になった時は、素直に「怒ってますか?」と尋ねるし、自分のこと好きになってくれたかな? と嬉しくなったら、「僕のことは好きですか?」なんてストレートに質問をぶつけてくる。しかも、とびきりのスマイルで。ずるい、ずるすぎる。“大型犬”とたとえるのがいいだろうか。大きな身体に、愛らしい仕草。これは、侑里が沼に落ちてしまうのも分かる。

ちなみに、テオを演じているチェ・ジョンヒョプは、人気沸騰中の韓国のライジングスター(=期待の星)。日本でも話題となったドラマ『わかっていても』(2021)で、ヒロインを一途に思い続ける幼なじみを演じて、一躍時の人となった。同作では、恋が成就しない役どころだったため、『Eye Love You』では侑里と結ばれて幸せになる姿が見たい。

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