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高橋文哉と志尊淳の芝居がぶつかりあう

志尊淳、高橋文哉『フェルマーの料理』©TBS
志尊淳高橋文哉フェルマーの料理第1話より©TBS

目を輝かせて数学に向き合ってきた岳。その輝きが奪われていく様は悲しく、悔しかった。そんなところに突然ヒーローのごとく、学食の返却口と思しき場所から現れた朝倉。登場の仕方が意外すぎて笑ってしまったが、怪しすぎるけどただモノではないオーラを放っていた。志尊が作り上げるキャラクターにすっかり興味をそそられてしまった。

そして、岳も2023年、2024年とそれぞれで髪型に変化をつけていたのだが、顔つきがまるで違うのにも驚かされた。冒頭の鋭い視線から、1年さかのぼると子犬のようなうるうるの瞳を見せる。父親の作った食事をおいしそうに頬張る様子には安心感を、朝倉のナポリタンを夢中になって食べる場面では興味津々な様子が伝わってきた。同じ食事のシーンでも気持ちの入りようがまるで違う。

雨に濡れながらのこの上ない絶望と、料理に希望を見出したときの表情と瞳の輝き。場面の端々から岳を演じる高橋の役作りへの情熱を感じずにはいられなかった。

さて、料理×数学という新しい角度からのドラマ、一人の少年がどんな道を歩むのか。これまで数々のヒット作品を生み出してきた金曜ドラマ枠に、また新たな風が吹きそうだ。

(文・柚月裕実)

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