令和の常識にアップデートされた市郎
日常に戻り、令和では、EBSで市郎の後任カウンセラーを務めるサカエは、渚の上司・瓜生(板倉俊之)の相談を聞いていた。パートナーシップを利用して同性婚をした瓜生は、EBSテレビが結婚手当3万円を支払えないとしたことに憤った市郎が、ポケットマネーを強引に渡したのだという。
市郎に3万円を返金したいと申し出るが、サカエは受け取らずに瓜生にお返しするのだった。
昭和では、復職した市郎は、安森から校長先生が辞めさせられたのだと聞かされる。喫茶すきゃんだるに場所を移し、安森はひそひそ声で「実は校長、変態だったんです」という。「痴漢か?覗きか?ストリーキング(公共の場を全裸で走り回ること)か?」と嬉々としてた尋ねる市郎。
安森の話では、校長は休みの日に街まで出向き女装で歩くことが趣味で、その様子を父兄に目撃されたことから「女装をやめるか、教師をやめるか」と決断を迫られ、教師を止めるに至ったというのだ。令和の常識を吸収して戻ってきた市郎は、「誰にも迷惑かけてない個人の趣味に、寄ってたかって大問題だ」と憤る。
2人の会話を聞いていたマスター(袴田吉彦)は、渚と純子がすきゃんだるに訪れた日、トイレから出てきた際に女装していた校長を目撃していた。現在は、校長に代わって、教頭の佐伯(宍戸開)が校長代理を務めているという。
その夜、市郎の復帰祝いとして飲み会が開かれた。教頭は「男の“挨拶”と女のスカートは短い方がいいからね、ガッハッハ」と乾杯の音頭をとる。冒頭から帰りたい気持ちがMAXに達する市郎。飲み会では、女性教員のグラスに手をつけ間接キスを試みるなど、セクハラが横行。校長代理の佐伯は、前の校長の女装趣味を話題に出す。
見かねた市郎は、おかまと女装はイコールではないし、「男の“挨拶”」ではなく「男の“スピーチ”と女のスカート」が正しいと言い換え、その発言自体アウトであると苦言を呈する。
不登校の佐高の話題に移ったところで、市郎の我慢が限界に達する。こんなものは同調圧力だと言い放ち、生徒は一人ひとり違う、どっかで見た精神論に当てはめてそのまま終わりで良いのか、あの子たちが30年、40年後の未来を作るんだからちゃんとしよう、と訴えるも、教師陣からは「らしくない」と窘められてしまった。