昭和に帰れなくなった市郎はどうなる…?
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)のごとく、市民バスで令和にタイムスリップした市郎(阿部サダヲ)。カフェ「すきゃんだる」のトイレが昭和と令和を繋がっていることを発見するも、和式便所が洋式にリフォームされたことで、昭和へ帰れなくなってしまった…。
なんとしてでも娘・純子(河合優実)がキヨシ(坂元愛登)と”チョメチョメ”するのを阻止したい市郎は、昭和に取り残された社会学者の向坂サカエ(吉田羊)を自宅に向かわせる。
市郎は、「すきゃんだる」にいた渚と秋津(磯村勇斗)に、ことの経緯を説明するとともに、渚に初めて会った時に泣いていた理由を尋ねる。
そこで渚が語り始めたのは、令和の働き方改革によるしわ寄せを受けた悲惨な内容だった。
もともと「EBS」というテレビ局で働いていた渚はバラエティ番組を作ることを夢見ていたが、育児と新人の教育に追われて疲弊し、上司(板倉俊之)から「一人で抱え込まないで」と言われるものの、抱え込まずにはいられない、むしろ一人でやった方がマシな状況に追い込まれる。
たまらず社内のカウンセリングルームに駆け込むも、カウンセラーとは話が噛み合わずに余計にストレスを溜め込んでしまう。加えて、働き方改革によって仕事ができる時間が削られ、考えた企画のこともロクに取り合ってもらえない状態だった。