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不倫への世間イメージ

ドラマ『不適切にもほどがある!』第1話より ©TBS
ドラマ不適切にもほどがある第1話より ©TBS

令和では、倉持アナの復帰について是非を問う街頭インタビューが行われていた。「世間は許していない」と批判的な意見を話す女性たちの前に、市郎は倉持アナと共に乱入し、世間とは具体的には誰のことを指すのか、などと話しかけ、女性たちの意見を変えさせる。

しかし、栗田はこんなヤラセは放送できないという。上層部の会議では、倉持の今後について「バラエティで芸人にいじってもらい、その後しれっとキャスターに戻ってはどうか」という提案が出るも、栗田は良い顔をしない。

そんな中、栗田は唐突に、市郎と倉持を自宅に招く。

2人が栗田の自宅を訪れると、栗田夫婦と友人夫婦のグループが集まってホームパーティーが行われていた。ところが、雲行きが怪しい。聞くところによると栗田は17年前に妻の幼馴染と不倫してしまったという。現在の栗田夫妻の仲は良好であるが、妻の友人たちは、栗田に「自分の犯した罪を忘れることは許さない」と言い放つ。

この集まりは、栗田の過ちを風化させないための催しだったのだ。友人たちに責められる夫を見て涼やかにほほ笑む栗田の妻の様子に、2人は肝を冷やす。

何年経とうが過去の過ちが許されない栗田の現状を見た市郎と倉持は、友達といえども赤の他人がいつまでも責め立てる状況に違和感を感じながらも、バッシングする世間の現実を思い知らされた。

それでも倉持は、世間の批判を受けることを覚悟の上で、テレビへの復帰を果たした。

一方、令和をさまよっていたムッチ先輩は、喫茶SCANDALに戻ってきており、来店客に58歳のキョンキョンこと小泉今日子を発見して大騒ぎ。その現場を井上、秋津、昔の面影の消え失せた令和の自分(彦摩呂)に押さえられる。そのまま昭和へと連れ戻されて、8話は幕切れとなった。

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