小芝風花&片岡鶴太郎の名演に涙…他のドラマにはない魅力は? 『GO HOME 警視庁身元不明人相談室』第2話考察レビュー
text by まっつ
ドラマ『GO HOME〜警視庁身元不明人相談室〜』(日本テレビ系)が土曜日夜9時より放送中だ。本作は、“名もなき遺体”の身元を特定し、家族の元に返すために小芝風花&大島優子のバディが奔走する、ミステリー×ヒューマンドラマ。今回は第2話のレビューをお届けする。(文・まっつ)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】
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【著者プロフィール:まっつ】
1993年、東京生まれ東京育ち。本職はスポーツウェブメディアの編集者だが、エンタメ・お笑いライターとして修行中。1週間に20本以上のラジオを聴く、生粋の深夜ラジオ好き。今一番聴くべきラジオは『霜降り明星のオールナイトニッポン』。好きなドラマは『アンナチュラル』、『いちばんすきな花』、『アンメット』。
第2話が描くのは他人にはわからない“親子の絆”
親子の絆――。その形は世の中の親子の数だけある。友達のように軽口を叩き合える関係があってもいいし、必要な時にだけ言葉を交わす親子だっているだろう。コミュニケーションが乏しいからといって、そこに愛がないと決めつけることは誰にもできない。であれば、父がもう会うことのない息子のためにお金をただ貯め続けることも、親子の絆のひとつの形と言えるのではないだろうか。
ドラマ『GO HOME〜警視庁身元不明人相談室〜』(日本テレビ系)は、身元不明の遺体を関係者の元へ帰すため、捜査官である三田桜(小芝風花)と月本真(大島優子)の女性バディが奮闘する、ミステリー×ヒューマンドラマ。第2話では、綾部雪雄こと坂下雪雄(片岡鶴太郎)が謎の4000万円を遺したまま亡くなり、そのお金の出どころ、そして貯金をしていた目的を探るために身元不明人相談室が動く。
桜の聞き込み調査から、雪雄はなかば世捨て人のような生活を送っていたことがわかる。贅沢はせず、シャワーは台所の水道で済まし、食事は八百屋で野菜の余りをもらい、日雇いの仕事で日々の生計を立てる。それはすべて息子の秋信(萩原聖人)のためだった。
約40年前、雪雄は事業を失敗して借金をつくり、家族を捨てて出ていったきり、秋信とは絶縁状態に。それでも、雪雄は家に残る唯一の息子の写真を見つめながら、ただお金を貯め続けていたのだ。