堀口への弔い合戦へ――。
身近な人間の死というのは想像を絶する辛さがある。「ぽっかりと心に穴が空いたような」というが、それすら優しい表現だ。
日々、仕事で向き合ってきた桜や真にとっても辛い別れであったことは間違いなく、そんな中で謎の究明に動くことができていたのはともに過ごしてきた仲間を信じていたからだろうか。思わず自分ならどうすることができただろうと、死者との向き合い方を改めて考えてしまう。
これまでと比べて謎が解けるすっきり感より、ずんと重い苦しさが残るが、それも最終章に入ってきたゆえ。物語はいよいよ最終話を残すのみとなり、堀口の死の原因を作った佐川との弔い合戦の様相を呈する。
これまで日常の事象を描いてきただけに、公安という大きな組織と戦うというストーリーはやや戸惑いを覚えるが、どのようなラストを迎えるかしっかりと見届けたい。
(文・まっつ)
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