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「最後まで楽しんで死にたい」すれ違う親子の思惑

【制作著作】カンテレ
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杉村助産院に勤務する瞳は自身も助産院で産まれ、助産師の仕事に誇りを持ち、院長・杉村節子(小林聡美)のもと、同僚の斉藤愛里(影山優佳)とともに、新たな命の誕生の瞬間に立ち会う日々に幸せを感じている。杉村は妊婦が心から頼れるベテラン助産師で、雅彦のことで悩む瞳に寄り添ってくれる存在だ。

一方の雅彦は瞳を心から愛しながらも、頑固で破天荒な自由人。持ち前の話術を生かし、敏腕実演販売士として働いている。勤務先「ヨッシーコーポレーション」では、前年の売り上げ1位を獲得している。

瞳は、大学時代の写真サークルからの友人・岸圭吾(深澤辰哉)と大里美奈子(見上愛)に誘われたお笑いライブがきっかけで一馬と出会い、交際に至ったのだが、結婚すると告白すると、圭吾は大反対し、一方、美奈子は祝福する。

瞳は何とかして結婚を認めてもらうために、雅彦の言い分を確かめるべく半休を取り、主治医のもとを訪ね、父の病の事実を知ることになる。セカンドオピニオン先でも、診断は同じだった。延命治療も拒否したと聞き、瞳は絶望する。雅彦は既に、桜鈴会病院の阿波野弘(光石研)の下、緩和ケアに移行していたのだ。

片や、瞳はお産に立ち会いながら、父との思い出を振り返っていた。雅彦は過去に、同じ病気で亡くなった後輩が、薬の副作用で苦しみながら死んでいったのを目の当たりにしていた。「最後まで楽しんで死にたい」と願う雅彦に対し、瞳は唯一の肉親である雅彦に対し、「私のために治療して!」と涙ながらに訴えるのだった。

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