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ブランクを全く感じさせない木梨憲武の名演技

【制作著作】カンテレ
制作著作カンテレ

翌日、まきが椎名家を訪れ、雅彦のガンが事実であることに驚くと同時に、娘の結婚を頑として認めない雅彦をたしなめる。一方、一馬も「結婚なんて言っている場合じゃない」と語り、瞳は不本意ながらも式場をキャンセルする。

ある日、雅彦は一馬が出演するお笑いライブに突撃し、客前で「面白くねぇ」と毒づいた挙げ句、一馬がバツイチ子持ちであることも判明する。雅彦も瞳も激高し、ともに「3か月後に死ぬ!」「3か月後に結婚する!」と叫ぶ。

式場のキャンセルをキャンセルし、予定通り、一馬との結婚を強行しようとする瞳。一方、雅彦はノートを前に、「死ぬまでにやりたいことリスト」の作成を始めるのだった。

ある程度、計算できる奈緒の喜怒哀楽の豊かさも良かったが、特筆すべきは木梨憲武の演技だ。およそ四半世紀ぶりのドラマ出演とは思えない芝居を見せ、セリフ回しも自然で、アート絵画の創作やソロでの歌手活動にとどまらない芸達者ぶりを見せた。

他にも緩和ケア医を務める阿波野弘役の光石研、常に2人を気にかけている雅彦の姉で瞳の叔母の神尾まき役の筒井真理子といった名キャストが脇を固め、瞳と雅彦の会話劇を中心に、2人がどんな3か月を過ごすのか、そして、3か月後、どうなるのか、目が離せない展開となりそうだ。

(文・寺島武志)

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