まひろ、道長、倫子の典型的な三角関係
まひろはこれまで倫子と着実に友情を深めてきた。最初はいまいち腹の底が見えず、まひろに対する言葉も気遣いなのか、嫌味なのか判別できなかった倫子けれど、生粋のお嬢様なだけに心に余裕があり、身分の差があるまひろのことも邪険に扱わない。
それどころか、今回もまひろの苦労話で気まずい雰囲気になった時もさりげなくフォローするなど、いつも周囲に気を配っているし、機転も利く。一言でいえば、出来た女だ。そんな倫子の人となりを知っているからこそ、まひろは道長の妾になりたいとは口が裂けても言えなかった。
まさかこんな典型的な三角関係が大河で見れるとは。結局、まひろに二度もフラれてしまった道長は自暴自棄になり、その足で倫子を訪ねる。御簾が開いた途端、「お会いしとうございました」と道長の胸に飛び込む倫子。道長は「これがまひろだったら…」とか思ったのだろうか。その思いを打ち消すように倫子に覆いかぶさった。
まひろを思えば苦しい展開だが、倫子に対して「願いが叶ってよかったね」という気持ちも同時に心に浮かぶ。いわば、2人は恋のライバルだけれど、倫子はまひろが道長を好きということは知らない。ただ純粋に道長を思っているだけだ。
自分のことが可愛くて仕方がない父親を泣き落とししてまで、道長との結婚を実現させようとする計算高さも推せるんだよなぁ…と複雑な気持ちになった。ただ、もし道長とまひろが惹かれ合っていたことを知った時に倫子がどんな反応を見せるのか。少し怖いが、2人の友情にヒビが入らないことを願うばかりだ。