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町田啓太ら”平安F4”も夢中…「源氏物語」への反応から見える4人の個性とは? 大河ドラマ『光る君へ』第34話考察レビュー

text by 苫とり子

吉高由里子が主演を務める大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合)。平安時代中期を舞台に紫式部の生涯を描く。まひろの『源氏物語』を通じて宮中は新たな風を吹き込み、物語に魅了される貴族たちの姿が描かれた。今回は、第34話の物語を振り返るレビューをお届けする。【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】(文・苫とり子)

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【著者プロフィール:苫とり子】

1995年、岡山県生まれ。東京在住。演劇経験を活かし、エンタメライターとしてReal Sound、WEBザテレビジョン、シネマズプラス等にコラムやインタビュー記事を寄稿している。

“平安F4”のユニークな反応

『光る君へ』第34話より ©NHK
『光る君へ』第34話より ©NHK

 中宮・彰子(見上愛)に女房として仕えながら内裏で『源氏物語』を執筆するまひろ(吉高由里子)。『光る君へ』第34回では、一条天皇(塩野瑛久)の心を慰めたその物語が宮中でも話題を集める。まるで絵巻物のように、読書に耽る貴族たちが右から左へ流れるように映し出されていく場面にはロマンが溢れていた。

 カメラワークの秀逸さもさることながら、公任(町田啓太)、行成(渡辺大知)、斉信(金田哲)ら“平安F4”が現代語訳された『源氏物語』の一編を読み繋いでいく演出もまたいい。

 彼らがちょうど読んでいるのは、光源氏が人妻である空蝉の寝所に忍び込む場面だ。空蝉は逃げ出してしまい、光源氏はそれに気付きながらも隣で寝ていた彼女の継娘となし崩し的に情を交わすのだ。

 F4のリアクションは様々で、公任は妻・敏子(柳生みゆ)から「あなたにも似たようなこと、おありなのではございません?」とからかわれ、「俺はこのような間抜けなことはせぬ」とムキになる。

 色男だが妾はおらず、意外に一途な公任。そんな彼が愛した敏子との仲の良さを感じられる場面だった。

 一方、ひとりでこっそりと読み耽る行成は内心ドキドキしている様子だ。

 斉信はといえば、彰子の女房・小少将の君(福井夏)とのピロートークで物語を読み聞かせており、相変わらずのプレーボーイっぷりを発揮している。

 見目麗しいのは元からだが、さらに色気を増した彼らにうっとりする。だけどその様子を見ていても、本質は若い頃からあまり変わっていない。それは道長(柄本佑)も同じだ。

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