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脚本家・生方美久のストーリーが現代人に刺さるワケとは? 木曜劇場『いちばんすきな花』の注目ポイントを徹底解説

text by 柚月裕実

2022年に放送された大反響を巻き起こしたドラマ『silent』。同ドラマのプロデューサーと脚本家が再タッグを組んだ、フジテレビ制作の木曜ドラマ『いちばんすきな花』が10月12日より放送される。今回は、粒ぞろいの秋ドラマの中でも注目度ナンバーワンの呼び声高い本作の注目ポイントを紹介する。(文・柚月裕実)

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【著者プロフィール】

エンタメ分野の編集/ライター。音楽メディア、エンタメ誌等で執筆中。コラムやレビュー、インタビュー取材をメインにライターと編集を行ったり来たり。SMAPをきっかけにアイドルを応援すること四半世紀超。コンサートをはじめ舞台、ドラマ、映画、バラエティ、ラジオ、YouTube…365日ウォッチしています。

SNS世界トレンド1位、手話に聖地巡礼…
社会現象を巻き起こした『silent』の魅力は何だったのか?

ドラマ『いちばんすきな花』Ⓒフジテレビ
ドラマいちばんすきな花Ⓒフジテレビ

男女の友情は成立するのか―――。ドラマ『いちばんすきな花』(フジテレビ系)がいよいよ10月12日からスタートする。本作は多部未華子、松下洸平、今田美桜、神尾楓珠の4人が主演を務める“クアトロ主演”作品。

多部は本作でフジテレビの連ドラ初主演を果たすほか、制作陣は2022年10月期放送のドラマ『silent』を手がけた村瀬健プロデューサーと脚本家・生方美久と、放送前から興味をそそるワードが踊るように今期の注目ドラマ作品のひとつだ。放送を前に、『silent』のヒットの理由を探りながら、本作の注目ポイントを紹介したい。

2022年10月期放送の『silent』は、川口春奈演じる主人公の青羽紬と、高校時代の恋人、目黒蓮(Snow Man)演じる佐倉想が8年の時を経て、音のない世界で再会するという切なくも温かい完全オリジナルのラブストーリー。

初回放送から瞬く間に注目を集め、SNSでは放送の度に世界トレンド1位を獲得したほか、放送1週目の見逃し配信ではフジテレビ全番組で歴代最高の531万再生を記録。TVerでも民放歴代最高、443万再と相次いで記録を伸ばした。

また、ロケ地である世田谷代田駅やタワーレコード渋谷店にはドラマファンが聖地巡礼として訪れたほか、手話教室への入会者が増えたことも報じられるなど、社会現象級の話題を呼んだ。毎週木曜22時を心待ちにし、主人公の青羽紬をはじめ、佐倉想、戸川湊斗(鈴鹿央士)ら、登場人物それぞれの思いに心を傾け、見守るようにじっくりと視聴した人も多かったのではないだろうか。

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