神尾楓珠”紅葉”がついに告白…タイミングに込められた深い理由とは? ドラマ『いちばんすきな花』第10話考察レビュー
text by あまのさき
フジテレビ系で放送中の『いちばんすきな花』。第10話では、夜々(今田美桜)と紅葉(神尾楓珠)が、それぞれの想いを椿(松下洸平)とゆくえ(多部未華子)に伝えることに。果たして2人の答えは…? 今回は、そんな第10話のレビューをお届けする。(文・あまのさき)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:あまのさき】
アパレル、広告代理店、エンタメ雑誌の編集などを経験。ドラマや邦画、旅行、スポーツが好き。
想いを伝える夜々と紅葉
美鳥(田中麗奈)は、自身の人生を「勘違いされる人生だった」と振り返る。その中にも「ぽつんと違う人」はいて、それが椿(松下洸平)であり、ゆくえ(多部未華子)であり、夜々(今田美桜)であり、紅葉(神尾楓珠)だった。彼らそれぞれが正しいとか正しくないとかに関わらず、彼らにとって美鳥が救いだったように、美鳥にとってもまた救いだった。でも、“5人”にはなれなかった。
椿の弟・楓(一ノ瀬颯)の言う通りだ。「好きな花だけ集めたって、いい花束にならない」。花も人間関係も、結局は組み合わせなのだ。自分の大好きな人たちを全員集めたとして、その空間が居心地のいいものになるとは限らない。いや、たぶん、居心地は悪い。そういうものだろう。
椿の家で、美鳥を含めた5人で食事をしていたとき。美鳥が気まずそうにしているのを慮る素振りを見せていたのはゆくえだけのように感じたが、夜々も紅葉も気になってはいたらしい。4人組のうちの末っ子2人が居酒屋で話す、微笑ましい空間。
その平穏を打ち砕くように、たまたま店内に居合わせた紅葉のバイト先の後輩たちが声をかけてくる。2人を恋愛関係にあると決めつけただけでなく、「佐藤さんと付き合ってて楽しいですか?」とはなんと無礼なんだろう。いくら紅葉が反論しないからって、さすがに舐めすぎだ。