夏に食べる常夜鍋
ケンジの母親達と堪能した高級うなぎコースは大きな出費となり、翌日は自宅にあるものだけを使用した、常夜鍋と明太ひじき。
ニンニクと豚バラを使ったガツンとした風味に箸が止まらない。シメは具のだしをたっぷり吸いこんだ味噌ラーメン。汗だくになりながら2人は完食した。
季節は夏なのだが鍋を選んだのには理由があった。事務所の大先生からもらった卓上クッキングヒーターを使いたかったのだ。
このクッキングヒーターは、大先生が息子の修先生と奥さんからもらった誕生日プレゼントなのだが、1人で使う事はないと言い張り、半ば強引にシロさんに渡した。
シーズン1でも軽く触れていたのだが、大先生の嫁姑関係はあまり芳しくなく、大先生が義理の娘にりんごをあげても「いらない」と断られていたり、家が近いのに1度も食事に誘われたことがないと、シロさんに愚痴をこぼしていた。ケンジも「うわー微妙な関係」と悟っていた。