ホーム » 投稿 » ドラマ » ほっこり台詞に悶絶…シビアなテーマを軽妙に魅せる秘訣とは? 『きのう何食べた? season2 』第3話考察レビュー » Page 4

健気で愛おしいケンジ

Ⓒ「きのう何食べた? season2」製作委員会 Ⓒよしながふみ/講談社
Ⓒきのう何食べた season2製作委員会 Ⓒよしながふみ講談社

いつも明るく優しいケンジだが、今回は特にそれが際立った感じられるシーンが多かった。

小日向さんの家でハロウィンパーティをした後にシロさんと帰る途中、「ずっと在宅ワークだから、寂しくなっちゃったのかなと」とジルベールを気にかけ、ジルベールの悲しい過去に対して「良かったね、あの2人がちゃんと出会えて」と、相手の気持ちを思いやり、人の幸せを喜べる優しいケンジ。そのケンジの姿に、横のシロさんも微笑んで頷く。

さらに職場で、店長(マキタスポーツ)とシロさんの母親(梶芽衣子)の話になった時も、その優しさが垣間見れた。

シロさんの母親は、ケンジを一度は自宅に招いたものの、同性愛を完全に受け入れることができずに2人が帰った後にショックで倒れてしまい、それ以降は「もう来ないで欲しい」とケンジを傷つけてしまったことがある。

そんな事があったのにも関わらず、どんな人なの? という質問に対して「すごく良いお母さん。ただ繊細なんだよね」と、ケンジは答える。普通なら、もう来るなと言われたら、少しは悪口も言いたくなるのが、ケンジはそんなことは言わない。

そんな健気なケンジにシロさんは、「親にも俺にも怒っていいんだよ」と切なげに訴えるシーンも。

シロさんが元々タイプじゃないのに好きになったとシーズン1で語っていたのだが、彼の優しさに誰もが愛おしく感じ、シロさんに共感できる。

1 2 3 4 5
error: Content is protected !!