とにかく瀬戸康史が最高だった…急展開の第3話、最もモヤモヤしたシーンは? 『くるり〜誰が私と恋をした?〜』考察レビュー
”火10”枠で放送中の生見愛瑠主演のドラマ『くるり〜誰が私と恋をした?〜』(TBS系)。記憶喪失となったヒロイン・まことが、手元に残った男性用の指輪を巡り恋の四角関係を繰り広げる。今回はまことが新たな目標に悪戦苦闘する第3話のレビューをお届け。(文・菜本かな)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 感想 レビュー】
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【著者プロフィール:菜本かな】
メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。
公太郎のモテアタックが止まらない
『くる恋』第3話は、とにかく公太郎(瀬戸康史)が最高だった。仕事を頑張りすぎて疲弊しているまこと(生見愛瑠)の顔を見て、“こいつ疲れてるな”と察してあげる洞察力の鋭さ。そして、「メシ、食ってないんだろ?」とバナナを渡してあげた瞬間、これはもう公太郎の勝ちゲーだ……と確信した。
自分よりも自分のことを分かってくれて、先回りをしてブレーキをかけてくれる存在に、女の子は弱い。しかも、手軽に食べられて栄養素が豊富なバナナをチョイスするのも、天才すぎる。
公太郎のモテアタックは、それだけでは止まらない。指輪職人になるための特訓を重ねすぎたせいでボロボロになってしまったまことの手を見て、「何度も(手を)洗うなら、ハンドクリーム塗らないと道具も持てなくなる」とアドバイス。そして、まことの手を取り、ハンドクリームを優しく塗ってあげたのだ。
このシーン、演じている瀬戸康史が持っている大人の色気が相まって、ドキドキが止まらなかった。こんなの、好きになるしかないやつ。
また、ハンドクリームを勧めるときに“道具も持てなくなる”というワードを入れ込んできたのも、まことの性格を分かっているからこそ。サバサバしているまことのことだから、「手が荒れちゃってるから、ハンドクリーム塗ってあげるよ」と言われたら、「別に気にしないからいいよ!」と遠慮してしまう可能性もあるが、仕事に影響を及ぼすとなればスッと受け入れるしかない。やっぱり公太郎は、まことよりもまことのことを知ってる存在だ。
ただ、ここまで“勝ち確”に描かれすぎていると、逆に怪しいのでは? と思ってしまうのは、わたしだけだろうか。SNS上でも、朝日(神尾楓珠)や律(宮世琉弥)にストーカー疑惑をかけている人はたくさん見かけるが、公太郎はあまり怪しまれていない。それどころか、「公太郎がストーカーだったら立ち直れない」などの声が上がっている。
こういう考察ドラマは、黒幕の正体が“まさか”という人物であればあるほど、面白い。となると、いちばん怪しそうじゃない公太郎は何かの裏がある……?