突貫工事で集まった精鋭キャスト&スタッフ
本作に期待大の理由
ご存知の方も多いだろうが、今期の日テレの土曜10時のドラマ枠では、ムロツヨシを主演に、西炯子の漫画作品を原作とした『たーたん』が放送される予定だった。
しかし、昨年放送されたドラマ『セクシー田中さん』(2023)で、原作者の意向を無視した強引なドラマ製作がなされたことから、原作者が亡くなってしまうという痛ましい事件が起きたことが波紋を呼び、同局が再び小学館とのタッグ、また同じプロデューサーが担当してのドラマということで物議を醸し、後にムロツヨシが降板が明らかとなり、結果的に『たーたん』の制作は中止された。
本来であれば、ドラマは1年以上前から作品や出演者が決定して制作されるものである。
しかし急遽、急ピッチで製作されることになった本作は、この状況下で豪華俳優陣に加え、完全オリジナル脚本が用意された。
スタッフも精鋭が揃った。監督は映画『まともじゃないのは君も一緒』(2021)の前田弘二。脚本を担当したのは、映画『そこのみにて光輝く』(2014)でキネマ旬報ベストテン脚本賞、ヨコハマ映画祭脚本賞を受賞した脚本家・高田亮と、元Kis-My-Ft2の北山宏光が主演を務めたドラマ『ただ離婚してないだけ』(2021、テレ東系)や、益田ミリ原作・主演・黒木華のドラマ『僕の姉ちゃん』(2022、テレ東系)に参加した清水匡。
そしてプロデューサーは日本テレビ系にて放送中のドラマ『花咲舞が黙ってない』の田中宏史だ。加えてキャスト陣は、SixTONES・森本慎太郎、森川葵、船越英一郎、竹中直人、浜野謙太、皆川猿時など、奇跡の面々が集まった。
“ピンチはチャンス”とはよく言うが、短期間でよくここまで精鋭を揃えられたものだと感心する。
ムロツヨシが降板した後、悪いイメージだけが残ってしまったドラマ枠に集まった今回のメンバーは並並ならぬ思いが詰まっているのだろうと推察できる。
そんなメンバーが作る『街並み照らすヤツら』に、期待しない理由はない。