さまざまなラストを歩んできた歴代の南くん&ちよみ
わだかまりがほどけても、南くんは顔を合わせることができない。だが、「浩之に会いたいな」と零す晴幸の弱々しい姿に堪えきれず、ついに人前に出ることを決意する。最初は仕掛けと思っていた晴幸も、触れると人の感触と体温があったからなのか、息子であると信じるように。空白の時間を埋めるかのごとく、親子の交流を深めていった。
また、姿を晒したのは晴幸に対してだけではない。ちよみの家族にも、小さい南くんを知ってもらう。驚いた表情をみせつつ、彼らが発した言葉は「じゃあ、お昼ご飯にしようか」。ちよみと南くんにとって、このなんでもない反応が何より嬉しかったはずだ。なぜなら、普通とは異なってしまった小さな南くんが、受け入れられたことを意味するのだから。
次週は、早くも最終回となる。歴代の南くんとちよみは、さまざまなラストを歩んできた。高橋由美子と武田真治が主演を務めた1994年版『南くんの恋人』では、ちよみが元の姿に戻れないまま息を引き取る。また、二宮和也と深田恭子が主演を務めた2004年版では、ちよみは小さいまま生きていくことに。今のところ悲しい結末が予想されるが、令和の“南くん”は、一体どんなラストを飾るのだろうか。
(文・西本沙織)
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