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“普通”なんてものはただの幻想

『西園寺さんは家事をしない』第4話より ©TBS
『西園寺さんは家事をしない』第4話より ©TBS

 “普通”の家族って、なんだろう。パッと思いたのは、国民的アニメ『サザエさん』(フジテレビ系)や、『ドラえもん』(テレビ朝日系)、『クレヨンしんちゃん』(テレビ朝日系)に登場するようなサラリーマンの父、専業主婦の母、そこに子どもがいる家族。

 でも、楠見くんが言うように、その家族の父が、恐ろしいほどの倹約家で、「水の使いすぎ注意」「電気はすぐ消せ」と家中に大量の貼り紙があったら? それでも、わたしたちはその家族を“普通”だと言えるだろうか。

「僕、思うんです。本当は、普通の家族なんて存在しないんじゃないかなって。なのに僕らはその存在さえもしないものに振り回されてしまう」

 この楠見くんの言葉は、家族観以外にも当てはまると思う。“普通”の人はこうなのに。なんでわたしは“普通”に生きられないんだろう。そんなふうに悩んだ経験がある人も多いのではないだろうか。“普通”なんてものはただの幻想なのに、“普通”になるために努力をして、自分を押し殺して生きたって、幸せになれるかなんて分からない。自分の“普通”は、自分で決めていけばいいはずなのに。

 楠見くんは、ドライに見えるが、本当は人の心に寄り添う力に長けている人だと思う。ルカの誕生日パーティの出席者が集まらず、西園寺さんが落ち込んでいたときも、「分かりようのない理由を考えるのやめましょ」「不幸中の幸いと考えましょう」「当初の予定のとおり、3人だけで」と声をかけ、発想の変換をしてあげていた。さすがは、“シゴデキ”である。

 惚れざるを得ないような魅力がたっぷりな楠見くん。しかし、ルカのためにも、西園寺さんは偽家族にラブを持ち込むわけにはいかない。すでに大家と住人、そして上司と部下の関係性はとっくに超えてしまっている西園寺さんと楠見くん。この2人の関係はどこにたどり着くのだろう。今後の展開にワクワクが止まらない。

(文・菜本かな)

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