ホーム » 投稿 » ドラマ » 日曜劇場らしくない? どこか危険な雰囲気に目が離せない…ドラマ『さよならマエストロ』第1話考察&感想レビュー » Page 4

個性溢れる
晴見フィルの団員たちとのやりとり

『さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜』【番組公式インスタグラムより】
さよならマエストロ父と私のアパッシオナート番組公式インスタグラムより

また、物語の奥行として特筆すべきは、個性豊かな晴見フィルの団員たちだ。

1話でスポットが当たったのはティンパニー奏者の内村菜々(久間田琳加)。高校時代に出場した大会で夢だったティンパニーをやっと任せてもらえたのに、ミスをしてみんなに迷惑をかけてしまったという。そんな彼女に「ミスは誰にでもあること」と夏目は優しく諭し、先の練習で宿題にしていたベートーヴェンの「運命」のダダダダーンという印象的なフレーズをどう解釈するか問う。

菜々の解釈を聞き、どんどんボルテージの上がっていく夏目。音楽は自由だと、夏目の目が、声が、身振りが訴える。あまりにも生き生きと譜面を見つめ音の解釈を語るものだから、観ているこちらまで楽しくなってくるようだった。

トラウマを抱えていたはずの菜々の表情も、次第に明るくなっていく。きっと菜々のように、これからの3か月で団員たちが音楽の楽しさを再確認していくのだろう。

1 2 3 4 5