やや肩透かしのラスト…続編の可能性は?
無事に終焉した今回の占拠事件。利権に目がくらみ人の命をないがしろにした人々の嘘を暴いた獣たち。彼らの家族や周りの人たちへの愛情に何度も心が震えた。
そして、事件後に拘束された獣たちが「獣になんてなりたくなかった」と声をそろえたことも悲しみを増幅させる。同時に、わたしたちの心の中にも獣がいることの警鐘でもある。
一方で、ここまで徹底的に犯罪を憎んできたはずの武蔵が、二葉=山猫の事実にもう少しショックを受けるかと思っていたので、そこはやや肩透かしを食らった気分ではある。また、前回の「P2計画」と今回の「Mプロジェクト」が、実はどこかで繋がっているのではないか? と予想していたため、そこにもやや物足りなさを覚えた。
だが、もしかすると物語はまだ終わっていないのかもしれない。
エンドロールの終盤、「拘置所の被告人が逃走」という無線を聞いている人物が映し出される。そこにいたのは、病院占拠事件の主犯・大和耕一(菊池風磨)その人だった。何者かに助けてもらったことの感謝を述べた大和に重なるように青い四角が4つ、風に流されていく。
彼はまた、鬼でも獣でもない何かになるのだろうか? 親代わりを武蔵に射殺されているということもあり、まだ因縁がある可能性も多分にある。病院、空港に続く続編を期待したい。
(あまのさき)
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