香織の息子・遥人の憎悪
ドラマ後半では、紗英が香織に貸したタブレットのなかに、「父と母へ冴島遥人の日記」と書かれたフォルダが見つかった。見ると、そこには人格をも踏みにじって受験勉強を強要した両親への憎悪の念が、遥人の視点から描き殴られている。
「この家は地獄だ。死ぬべきは親の方だ」とまで書くということは、よっぽど両親に対するストレスが溜まっていたのだろう。
しかし、怖いのが遥人がまったくそのような素振りを見せていなかったこと。香織がエジプト旅行に行く前にストールをプレゼントしていたし、亡くなったときも父に寄り添い大号泣をしていた。
両親を愛する良き息子のように見えていたからこそ、ゾワっとする。この香織の死の真相というのが、今後の鍵を握ることになるだろう。
個人的には、九条が冴島家の受験コーディネーターを担当していた…というのが気になっている。教育のためなら暴力も辞さない『家族ゲーム』の家庭教師のように、受験合格のためなら何でもするタイプの教師だったとしたら?
もしも、冴島家が崩壊した原因が九条にあるのだとすれば、次のターゲットは浅見家になってしまう。今のところは、母娘の関係性がうまくいっているように見えるが、九条が介入することで変わってしまうのだろうか。