娘・瑠璃(新井美羽)の気持ちも分かる…。
ただ、瑠璃の気持ちも分からなくはない。信頼していた母親にずっと嘘をつかれていたこと。大好きな青葉(坂元愛登)が、大嫌いな未久とキスをしている現場を目撃してしまったこと。
その上、未久が血のつながった姉妹だということが明らかになったら…。もう、何を信じればいいのか分からなくなり、ほしい言葉をくれる九条を心の拠り所にするようになったのだろう。
また、瑠璃や真珠(白山乃愛)との扱いの差に、苦しくなる未久の気持ちも分かる部分はある。自分だって英世の娘なのに、どうして? という怒りを、紗英や瑠璃にぶつけてしまっているのだろう。
それにしても、受験が終わるまでは、英世の実子であることを口外しないと紗英と約束したくせに、瑠璃にあっさりバラしたときは、心のなかで「やっぱり、言うんかーい!」とツッコミを入れてしまった。
それだけでなく、瑠璃の前で「ごめんなさい。つい、カッとなって、秘密にする約束を守れませんでした」と紗英に謝罪をするところも、悪女すぎる。未久を演じている田牧は、まだ10代でありながらも、どしっと構えて、大人たちを翻弄する役割をしっかりと果たし、存在感を発揮しまくっているのがすごい。