神木の過去が明らかに
神木は、飲食店のオーナーで複数の不動産を所有する鴨川鈴鹿(高畑淳子)に対しても家賃減額交渉に臨むが、あえなく断られる。しかし神木は引き下がるどころか、命懸けのコイントスを挑み、負けたことで飛び降り自殺を試みるパフォーマンスを見せ、ものの見事に鴨川の懐に入り込むことに成功する。
さらにミネルヴァ不動産の被害者である葉山進司(笹野高史)が登坂不動産を訪れ、事情を訴えるが、スマホに届いたメッセージを見た途端、急いで立ち去っていく。永瀬と月下は、一連のいきさつを登坂社長に話したところ、登坂は神木の過去を語り出す。その半生は過酷なものだった。
独り息子の運動会当日、交通事故によって、妻の香織(藤井美菜)と息子を同時に失っていたのだ。息子に「頑張ったら1位になれる」と教えてきた神木。しかし、一瞬で幸せを奪われた神木は1位を取り続けることだけを生きる糧としてきたのだ。登坂不動産在籍時、たった1度だけ営業成績1位の座を永瀬に奪われただけで退社した理由はそこにあったのだ。
帰宅した永瀬を、同棲中の榎本美波(泉里香)は銭湯に誘う。渋る永瀬に対し、美波は「だからこそ行くんです」と説得する。
翌日、大地主にして和菓子職人の石田努(山﨑努)が登坂不動産を訪れる。神木の悪評は彼の耳にも届いていたようで、永瀬に解決を託す。
ミネルヴァ不動産から苦しめられている人々を集め、説明会を開く永瀬。しかしそこで“大風”が吹き、永瀬は物件オーナーたちに対し、毒を吐きながらも、裁判に訴えることを提案する。