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表情の使い分けが見事…有村架純の演技のスゴさとは? 次回波乱の予感も? ドラマ『海のはじまり』第2話考察レビュー

text by 菜本かな

目黒蓮主演の月9ドラマ『海のはじまり』(フジテレビ系)は、名作『silent』の制作チームが再集結し、“親子の愛”をテーマにした完全オリジナル作品だ。人と人との間に生まれる愛と、そして家族の物語を丁寧に描く本作の第2話の考察レビューをお届けする。(文・菜本かな)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:菜本かな】

メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。

弥生(有村架純)への感情移入で苦しくなる…。

『海のはじまり』第2話より ©フジテレビ
『海のはじまり』第2話より ©フジテレビ

『海のはじまり』(フジテレビ系)第2話は、弥生(有村架純)に感情移入してしまい、苦しくなった回だった。恋人の夏(目黒蓮)から、実は娘がいたと明かされても、誰も責めることはできない。もしも、秘密にされていたのなら「裏切られた!」と怒ることもできるが、夏自身も娘が生まれていたことを知らなかったのだ。

 ただ、夏が元恋人・水季(古川琴音)やその娘の海(泉谷星奈)のことを真剣に考えれば考えるほど、どこか切なく苦しくなってしまう気持ちも分かる。そんなとき、夏に戸惑いをぶつけることをせず、「ちょっとトイレ行ってくるね」と言い、ひとりになってから涙を流すあたりは弥生の強さを感じる場面ではあったが、これからもっとしんどいことが起きていくかもしれないなか、夏に少しでも弱みを見せられるようになったらいいなと思った。

「正直、ホッとした。生きててくれたんだなって。ずっと、自分が殺したんだって思ってたから」

 そう呟いた夏に、「殺したなんてことは…」と声をかけた弥生。第2話では、そんな彼女にも子どもを堕した過去があることが明らかになった。

「相手も同じ考えだったから、大丈夫。お金も出してもらえたし、お互いに同意の上だから。これで良かったと思う。今、仕事休んじゃうと大変だし、父親いないとか、子どもも可哀想だし。私も、全然大丈夫。別に、この先妊娠できなくなるとか、そんなことないんだって。全部、終わったから大丈夫」と母への電話で語っていたが、ずっと大切にエコー写真を持っていて、水子供養にも通っているということは、弥生のなかできっと“終わっていない”ということなのだろう。

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