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三瓶の衝撃的な告白

©カンテレ
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「サッカーを好きでいることまで諦める必要はない」と亮介に寄り添ったミヤビ。亮介はチームメイトのプレーを分析し、対策をまとめたノートを作成する。そして、全国大会の日、チームメイトの朝陽(黒田昊夢)が亮介のアドバイス通りにシュートを打ち、ボールは見事ゴール。勝利を果たす。チームメイトがカメラに向け、亮介の対策ノートを掲げる場面で温かい涙が溢れた。

できないことを受け入れ、自分にできることを探していく。言葉で言うのは簡単だ。受け入れるのには時間がかかるし、答えは誰かから与えられるものではなく、自分で見つけるもの。医師にできるのは真実をしっかりと伝え、これからどうしたいかという本人の気持ちを最優先にできる限りのサポートをすること。ミヤビにそれを教えてくれたのは大迫と、三瓶だ。

ミヤビが記憶障害の自分に主治医が務まるのかと不安を吐露した時も「僕がそばにいますから」と背中を押したり、一定のリズムで噛むことで幸福度が上がるとグミを渡したりと、三瓶は不器用だけど優しい。そんな彼に、なぜか胸がザワつくミヤビ。三瓶に対する自分の感情の正体を見つけようとするミヤビの視線と、ミヤビが何かを思い出そうとしていることに期待と不安が滲む三瓶の視点がぶつかる。杉咲と若葉の2人だからこそ出せる雰囲気に思わず息を飲んだ。

三瓶がミヤビに「事故の少し前、僕と川内先生は出会っていました。僕たちは婚約していました」と明かす衝撃のラストで幕を閉じた第2話。もし、それが本当だったとしたら、なぜミヤビは事故に遭う前の記憶から三瓶のことだけを消してしまったのだろうか。「これから言うことは日記には書かないでください」と三瓶が前置きしていたことからも、忘れたくなるような出来事が2人の間にはあったのかもしれない。

政略結婚を目論む関東医大病院の綾野(岡山天音)と麻衣(生田絵梨花)も2人の過去に何らかの形で関係していそうで気になるところだ。

(文・苫とり子)

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